我々は法治国家だ!とのたまう中共専制国家(笑)…法律の上に支配者たちがいるので仕方ない

香港の国家安全維持法で日本人も逮捕の危機

逮捕されていた香港の民主活動家らが釈放された。ひとまず歓迎したいが、香港当局はどうやら、国家安全維持法の「事後適用」も辞さないようだ。香港人以外にも適用する「域外適用」といい、この法律はムチャクチャである。なぜ、こうなったのか。

民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏と香港紙「リンゴ日報」創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏は8月12日未明、釈放された。私が注目したのは、周氏が釈放後、記者団に警察から証拠の提示がなく「なぜ逮捕されたのか、分からない」と語った点である(https://www.asahi.com/articles/ASN8D2DKDN8CUHMC01B.html)。中央の周庭氏ほか、かつての香港衆志のメンバー[Photo by gettyimages]

周氏は国家安全維持法の成立を受けて6月30日、政治団体「香港衆志(デモシスト)」からの脱退を発表していた(https://www.afpbb.com/articles/-/3291104)。SNSには「生きてさえいれば、希望があります」とも発信している。自ら逮捕を招くような言動を控えていた様子がうかがえる。

それでも逮捕されたとなると、容疑は「法成立後」の活動ではなく「成立前」の活動だった疑いが濃厚だ。つまり、法を事後適用したのだ。言うまでもないが「事後法の禁止」あるいは「法律不遡及の原則」は法治国家の重要な原則である。

日本国憲法にも「何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない」(39条)と明記されている。

国家安全維持法は38条で「域外適用」についても、次のように明記している。「香港特別行政区の永住民の身分を備えない人が香港特別行政区外で香港特別行政区に対し、本法に規定する犯罪を実施した場合は、本法を適用する」(https://mainichi.jp/articles/20200714/k00/00m/030/141000c)。

日本にいても、指名手配される

以上の2つを合わせて解釈すると、香港当局は「香港人でなくても、香港以外の場所や、法成立前の過去の言動であっても、国家安全維持法を適用して逮捕する」という話になる。普通の民主国家では、およそ考えられない、とんでもない法律と運用だ。

実際、香港警察は米国市民権をもっている朱牧民(サミュエル・チュー)氏ら海外在住の民主活動家6人を指名手配した(https://www.bbc.com/japanese/53609863)。こうなると、あちこちで中国を批判してきた私がターゲットになっても、おかしくない。林鄭月娥 香港行政長官[Photo by gettyimages]

私はもちろん、もはや中国や香港に足を踏み入れる考えはないが、中国と犯罪人引渡し協定を結んでいる外国にも、危なくて行けない。どこで逮捕されて、中国送りになるか分からないからだ。

中国外務省は8月11日の会見で、日本の菅義偉官房長官が民主派の摘発に「重大な懸念」を表明した件について「日本は中国の内政干渉をやめよ」と警告した。だが、中国自身の行動を見れば、内政干渉どころではない、前代未聞の強権発動ではないか。

内政干渉に反対できるのは、代わりに外国の主権を尊重するからだ。主権を尊重しない中国に、内政干渉を批判する資格はない。

中国は、いや正確に言おう。中国共産党はなぜ、これほど乱暴な法律を制定し、かつ実際に運用しているのか。答えは「法治国家」の概念が根本的に違うからだ。

共産党に「常識」は通用しない

どういうことか。

実は、中共自身も「我々は法に基づいて国を運営する法治国家だ」と言っている。たとえば、第11期中央委員会第3回全体会議の後、党は「人民の民主の保障には、法治の強化と民主の制度化・法律化が必要である」と総括して「依法治国(法による国家統治)」を基本方針に定めた(https://spc.jst.go.jp/policy/national_policy/184conf/chapter01.html)。

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