集団的自衛権に反対しているのは中韓だけ!

先週の本コラム「集団的自衛権巡る愚論に終止符を打つ! 戦争を防ぐための「平和の五要件」を教えよう」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44269)について、ある国際政治関係者から「今の日本の安全保障論争のみならず、論点を明確にいえない日本の国際政治・関係論にも挑戦にもなっている」と冷やかされた。

img_c62726ce50f51c4d46a5e3f4b194a543128811

ポイントをいえば、つぎのとおりだ。きちんとした同盟関係をむすぶことで40%、相対的な軍事力が一定割合(標準偏差分、以下同じ)増すことで 36%、民主主義の程度が一定割合増すことで33%、経済的依存関係が一定割合増加することで43%、国際的組織加入が一定割合増加することで24%、そ れぞれ戦争のリスクを減少させる(ブルース・ラセット、ジョン・オニール著『Triangulating Peace』171ページ)。

世界の多くの国がどこかと何らかの同盟関係をなぜ結ぶかといえば、そのほうが戦争のリスクを減らせるからである。集団的自衛権の行使は同盟関係の基本中の基本なので、何らかの同盟関係を結んでいる国では、本来、議論にさえならない。

この点、日米同盟がありながら、集団的自衛権の行使の是非を議論する日本は不思議な国だ。多くの国では、日本が集団的自衛権の行使をするといったら、同盟関係がありながら集団的自衛権の行使を認めなかったこれまでの「非常識」を、世界の常識に変えるくらいにしか思わない。

 

本コラムで何度も指摘しているが、集団的自衛権の行使は、①戦争のリスクを減少させること(最大40%程度減)、②防衛費が安上がりになること(自前防衛より75%程度減)、③個別的自衛権の行使より抑制的(戦後の西ドイツの例)から望ましいのだ。

このような事情があるので、世界の国では、日本の集団的自衛権の行使について、ほとんど国が賛同している。ここ1、2年のニュースを調べただけで も、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、ベトナム、マレーシア、タイ、インドネシア、 ミャンマー、インドなどの国のほか、EU(欧州連合)、ASEAN(東南アジア諸国連合)も賛同のコメントを出している。

つまり、世界では集団的自衛権は広く認知されている。

世界のほとんどの国が、集団的自衛権の行使に賛同しているという事実さえ押さえておけば、今の日本の左派マスコミや知識人論調はありえな い。戦争法案なら、世界の国が賛成するはずない。日本の左派マスコミ・知識人は、中国と特別な利害関係があると邪推してしまいそうだ。

…続きを読む

0
アメリカの正義とは 竹島・尖閣諸島 日本政府が領有…

コメントはまだありません

No comments yet

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です