ワシントン・ポスト「トランプ大統領が選挙不正をした」報道が嘘だったことを認める

朝香 豊

アメリカの主要紙であるワシントン・ポストは、「トランプ大統領はジョージア州のブラッド・ラフェンスパーガー州務長官(共和党)に電話で『選挙不正をなんとかみつけろ』と迫り、接戦の同州では1万2千票ほどを新たに得ればバイデン氏に逆転勝利することを強調した」という報道が誤報だったことを認めた。

当時この記事は電話の内容を知った州の当局者が匿名で明かした話に基づいて作られたということになっていて、多数のメディアが転載した。トランプ大統領が正当に確立した選挙結果を覆すために不当な圧力をかけていた証拠として取り上げられ、トランプ大統領や支持者の主張がいかに道理から外れているかを証明するものであるかのように扱われた。刑事捜査の対象にもなるという話もなされていた。

ところがこのひどい報道ぶりから2ヶ月が経ってから、実際の録音記録がジョージア州側から公表され、事実無根の話であることが明らかになった。産経新聞の古森義久氏によると、ウォールストリート・ジャーナルがその実態を報じ、ワシントン・ポストが記事を訂正するに至ったということだ。バイデン政権が確立し、政権基盤が安定してくるのを待ってから、訂正を行う動きを見せたのではないかと勘ぐりたくもなる事態だ。

 さて、ワシントン・ポスト紙というと、2年ほど前の反トランプの意図的な大誤報も忘れてはならない。自分たちの地位向上を訴えるネイティブ・アメリカン(かつて「アメリカ・インディアン」と呼ばれた人たち)の邪魔をするように、MAGAの帽子を被った16歳の白人の少年が薄ら笑いを浮かべながら立ちはだかったとの報道を行ったのである。この報道を行ったのはワシントン・ポスト紙だけではないが、ワシントン・ポスト紙は、この時のネイティブ・アメリカンにインタビューを行い、このネイティブ・アメリカンがかつてベトナム戦争にも参加した元海兵隊員の老人であると紹介し、「私は怖くなったのでそこを出ようとしたが、少年は私の行く手を遮って出させなかった」という談話を掲載したのである。
MAGA帽子の少年は実名を晒され、マスコミに大々的に叩かれた。数々の有名人たちからのものを含めて無数の非難コメントのツイートの嵐に見舞われた。少年が通う高校も社会的な圧力にさらされ、ついには謝罪に追い込まれた。地元のカトリック教会から破門同然の仕打ちも受けた。

だが真相はまるで逆で、この少年のもとにネイティブ・アメリカンの男性が逆に威圧するように立ちはだかったものだったことが後に明らかになった。このネイティブ・アメリカンがかつて海兵隊に所属したのは確かだが、ベトナム戦争に従軍したという事実はなかった。海兵隊時代には三回逃亡罪で処分され、軍と関わらないところでも数々の逮捕歴があることがわかった。こんなことが事後的に明らかにされ、この男性の発言が信用に足らないものであることがわかったところで、少年の心の傷は癒えないだろう。

 こうしたワシントン・ポスト紙の報道の根底には、トランプ大統領やその支持者に対する公正さを欠いた激しい偏見があり、それによって健全な言論形成が阻害されてきた。
今回発覚したトランプ大統領の発言に関するフェイクニュースは、このことを改めて明瞭に示したといえる。

 さて、ワシントン・ポスト紙が誤報を認める報道を行ってから1週間ほど経つが、日本のメディアの中でこのワシントン・ポスト紙の訂正報道を伝えたところはほとんどない。恐らく私が読んだ産経新聞の古森義久氏の記事くらいだろうと思う。
誤った印象操作に加担することを行っていながら、その修正には応じないというのはフェアな態度だろうか。マスコミのあり方が改めて問われている。

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