資本主義と社会主義

 土地や資金やモノを個人で持つことができるのが資本主義、国が資本を管理し、個人の所有を認めないのが社会主義です。
資本主義では、個人が自由に資本を持つことができます。商売をし、お金儲けをし、うまくいけば、お金持ちになって、遊びまくることができます。しかし、多くの人は、労働者階級であり、自分で商売をしようとしても10年間存続することができる人は、6%だと言われるぐらい、狭き門です。
そのため、資本主義社会では、貧富の差が拡大する一方です。

この貧富の差をなくそうと考え出されたのが、社会主義です。

 社会主義の国では、個人が資本を持つことはできず、全ての資本は国のもの、または公共のものです。人々は、政府が立てた計画にしたがって働きます。

 社会主義の国では、国民みんなが政府に雇われた労働者ということになるので、大きな貧富の差や社会的な不平等は生まれません。ただ、決められた仕事をしていくだけで自由な競争がないので、国が貧しくなっていく可能性は大いにあります。

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 ちなみに、世界最大の社会主義国である中国は、共産主義国でもあります。
経済で見ると、資本主義国との対比で、社会主義国と言われますが、政治で見ると、みんなで物事を決めていく民主主義と対比して、共産主義と言われます。
民主主義では、選挙があり、代表を国民が選んで決めますが、共産主義では、選挙はなく、共産党の人たちの中から人選されます。そのため、中国共産党国家は、1949年10月1日に建国して72年が経ちましたが、一度も選挙をしたことがありません。また、文句を言う人たちに対しては、国家転覆罪や国家安全維持法などを盾に強硬的な手段を使って黙らせます。(結党したのは、1921年で、先週100年を祝ってましたね。)

 ちなみに、社会主義国である中国の場合、土地は国家のモノだが、国民は70年間それを借りて使用することができるとあります。国のモノであるにも関わらず、固定資産税を課すらしいですが、まぁ、使用料と解釈していいのでしょうか。

貧富の差がないはずの社会主義国ですが、今の中国はひどい格差社会となっています。なぜでしょうか?

 社会主義国の場合、雇う側と雇われる側と言う力関係が生じます。更に、どんなに文句を言っても、それを聞くのも聞かないのも国の勝手、党の中で人選はあっても、国の運営を辞めさせられることはなく、一党独裁色を帯びていきます。自浄作用が働かないため、国を管理する者が絶対権力者になってしまいがちなのも、社会主義国(共産主義国)の特徴です。
不正がはびこり、ワイロだらけになり、結果的に、仕事をしようがしまいが、共産党員ばかりが裕福になっていきます。
国民はやる気がなくなっていき、どんどん国が貧しくなっていくため、困った共産党政権は、経済をある程度自由化し、民営の会社の設立ができるようにすることで、活性化を図りました。(※中国の「改革開放」政策(1978年))
社会主義の中に民主的な制度を採り入れ、経済の立て直をを図ったわけですが、この目論見はうまくいきました。
独裁を維持しながらの民主化。民主的でありながら、モノの所有は期限付きでしか認めない。
なかなかうまくできた仕組みです。

ちなみに、アリババのジャック・マー氏は、共産党員だそうだが、アリババの成功とアリペイの普及により、巨万の富を手に入れたものの、国営銀行の営利を奪ったことや批判的発言が怒りを買ったのか、アリババグループへの規制が強化されたり、多額の独禁法違反金を課されたり、共産党政権との微妙な関係が続いている。

とにもかくにも中国では、見た目上の民主化が推し進められ、国は豊かになっていったものの、貧富の差はどんどん広がっていった。

しかし、国が豊かになったと言うことは、それだけ人々の生活もよくなっていったわけで、いろいろな意味でどんどん改善されているのでしょうか。

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